うす味を知るには一度計量してみそ汁を作ってみることをおすすめしましたが、では、美味しいみそ汁は、だし汁に対してどれぐらいのみそを入れて作るのでしょうか?
一般的に美味しいとされるみそ汁の塩分濃度。
それは0.8%~1%といわれています。
この塩分濃度のみそ汁を作るには、だし汁2カップ(400cc)に対して、みそが大さじ1と1/2~大さじ2です。
家庭で一度、この分量でみそ汁を作り、味わってみてください。
普段のみそ汁に比べてどうでしょう?
ちなみにもっと細かく言えば、使用するみその種類によって、含まれる塩の量が違います。甘いみそ、辛めのみそ、色々ありますよね。
市販のみそであれば、パッケージの「食塩相当量」という表示でたいてい確認することができます。表示は、100gあたりの数値が記載されています。これは、みそ100g中の塩分量を表しています。
また、普段家庭で作っているみそ汁が、一体どれぐらいの塩分濃度なのかを確認してみる方法は、
(みその量×(みその食塩相当量※÷100g))÷できあがりのみそ汁の量(だし汁の量)×100
に当てはめると計算ができます。
※みその食塩相当量…上記のパッケージの表示に記載されている数字です
自分の料理の味が濃いめなのかうすめなのかって自分ではわかりづらいですよね。
一度こうやって一般的な塩分濃度と比較して、普段の味付けを振り返ってみるのもいいですよ。
試しに現在HAPIKUのサイト内で公開している、みそ汁のレシピの分量(幼児2人分)を当てはめてみましょう。
(使うみその食塩相当量は11.6gとします)
〉その他みそ汁レシピはこちら
(みその量(g)×(みその食塩相当量(g)÷100g))÷できあがりのみそ汁の量(だし汁の量)(cc)×100
(12g×(11.6g÷100g))÷250cc×100 です。
計算すると、0.5568。
保育園では加える食材によっては みその量を減らすことも多いのですが、増やすことはありません。
ということは、塩分濃度はだいたい0.5%程度。
これは大人が美味しいと感じるみそ汁の塩分濃度の約半分です。
そうなんです。
子どものみそ汁は、大人が美味しく感じるみそ汁のだいたい半分の濃さでいいのです。
そうするための方法は簡単。
大人の美味しいみそ汁を作ったら、子どもの分のみそ汁を小鍋か器にとり、同量のだし汁(または水)でうすめればいいのです。
ただ、私も保育園のみそ汁を飲むことがありますが、味がうすくて飲めない・・というものでは全くありません。みその風味と汁の具材の味を味わうことができ、美味しくいただけます。
今回紹介させていただいた、
0.8%~1%の塩分濃度のみそ汁(だし汁2カップにみそ大さじ1と1/2~大さじ2)と、
0.6%未満の塩分濃度のみそ汁(HAPIKUのレシピで紹介しています)。
また、普段家庭で作っている塩分濃度のみそ汁。
塩分濃度の違うみそ汁を作って子どもと一緒に飲み比べ、どのみそ汁が美味しいと感じるのかみてみるのも面白いですよ。
塩味は美味しいので、つい摂りすぎてしまいがちです。できれば大人もこれを機にうすめの味に慣れられるといいですね。
毎回計量するのが面倒であれば、みそ用のスプーンをいっそのこと計量スプーンにするのもおすすめです。
うす味を考えるときに、もう一つ重要な役割を担うもの。
それは“だし”です。
この、“だし”の旨みをきかせることで、調味料は少しの量ですみます。
次回はこの“だし”について考えてみたいと思います。