“うす味”ってどんな味?<br><font>第一章 ~まずは計ってみよう、調味料~</font>

離乳食が完了したあたりから『大人と同じものが食べられるようになりますが、味付けはうす味を心がけましょう』とよく言われますよね。
ではなぜ、うす味にするのだろうと思ったことはありませんか?

小学校に入る前までの幼児期は、いろいろな食品や料理を食べて食の経験を積み重ねていく時期です。保育園の給食でも、楽しみながらいろいろな食材を知り、繰り返し食べて、それらの食材を好きになってもらうことをひとつの目標としています。
濃い味付けにしてしまうと、それらの素材の味を味わうことができず、調味料の味を好むようになってしまいます。そこで、素材の味を味わえる、“うす味”を基本とした食事づくりが重要視されているわけです。濃い味は体にも負担がかかりますしね。
繊細な舌の感覚を養ってあげるためにも、素材の味を味わううす味はとても大切なことといえますね。

ではその“うす味”って、どの程度のことをいうのでしょう?
今回は調味料がシンプルで、家庭でも登場回数の多い『みそ汁』を例に挙げて、うす味について考えてみたいと思います。

みなさんは家庭でみそ汁を作るとき、だし汁とお味噌の量は、計って入れていますか?

ちなみに私はというと、これまで基本『なんでも目分量タイプ』でした。

だし汁を作ったら、みそはだいたいこれぐらい!と、入れて味見し、そこから足したり足さなかったり。

“調味料を計る”って、つい数秒のことで、計量カップや小さじ大さじの洗い物が増えるぐらいなんてない、と思うのですが、気づいたらやっていない・・。

 

計量しなくてもだいたい分かるから大丈夫!と、思っていたのですが、最近、やっぱりちゃんと計量するって大事・・と感じた、ある出来事があります。

 

 

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初めて買った即席のコーンスープを作ったときのことです。

 

マグカップに粉を入れ、お湯を注いでいたら、パパさんに「え?!お湯の量計って入れないの?!」とびっくりされました。

「え。だってだいたい分かるやん?」と言っていつものように目分量で作ったズボラな私。

すると、出来上がりをみたパパさんが一言、「それ絶対お湯多いよ」と。

次の日、またスープを作るときに、今度はちょっと面倒だと思いながらも計量カップに一度お湯を注ぎ、それからマグカップにお湯を入れてびっくり。

(え・・昨日よりトロトロクリーミー・・美味しい・・)

パパさんの言う通り、私の感覚で計った150mlのお湯は、おそらくちょっと多かったのでしょう。

思っている量ぴったりの量を感覚で入れることはなかなか難しいのです。

 

さすがに私のようにコーンスープに注ぐお湯まで計らない人は少ないかもしれませんが、家庭で料理をするとき、「大さじ1・・これぐらいっ!」と入れる人は少なくないと思います。

慣れればそれでもいいのですが、初めて作る、出来上がりの味の分からない料理や、今回のスープのように分量の指定があるものについては、ちゃんと計量した方がいいかもしれませんね。

特に今回のテーマである、“うす味について知る”と考えたときには、計量するということは重要なことです。

やはり目分量では日によって、味が濃い日、薄い日が出てきてしまうからです

 

 

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そんなわけで、みそ汁も一度、計って作ってみることをおすすめします。

家庭に合った分量を計って知っておくことは、後々調理の時間を短縮することにもつながります。

まずはじめは“うす味”を知る前に、大人が美味しいみそ汁を計量して作ることからやってみましょう

 

次回は、一般的に美味しいと感じる塩分濃度のみそ汁のお話しをします。

また、普段自分が作っているみそ汁はだいたいどれくらいの塩分濃度なのか?そして、子どもに飲ませたいうす味のみそ汁ってどれぐらいの味なのか?そんなところを考えてみたいと思います。