食育ってなんだろう

みなさんは“食育”と聞くと、なにを思い浮かべますか?

今日は保育園給食の食育の目標を元に、食育について考えてみたいと思います。

 

保育園は、子どもが1日の大半を過ごすところなので、保育園における食事の意味は大きいです。ただ“空腹を満たす”だけではありません。

そのため保育園には『保育の目標』と同じように、『食育の目標』があります。

 

“食育”と聞くと、“栄養の教育”と難しく受け止められがちです。

そのほかには、“クッキングを実施すること”が食育だと考えられることもあります。

もちろんどれも食育のひとつです。

食育とは、『食を通して人間として生きる力を育むこと』です。

食べることは、生きること。

ヒトは毎日必ず食事をします。毎日口にする食べ物が、私たちの体をつくり、成長させ、活動源となり、病気に抵抗する力を生み出します。

食事をするということは、とても身近なことでありながら、生きていくうえでとても重要なことです。

 

さて、では、保育園で『食育の目標』としていることは、どんなことなのでしょう。

 

 

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食育の目標・・楽しく食べる子ども(食を営む力を培う)

1.おなかがすくリズムのもてる子ども
(1日の生活リズムの流れを確立する)
2.食べたいもの、好きなものが増える子ども
(いろいろな食べ物に親しみ、食べ物への興味関心を育てる)
3.一緒に食べたい人がいる子ども
(みんなで食事の準備をし、みんなで食べ、楽しむ)
4.食事づくり、準備にかかわる子ども
(食べることは生きる喜びにつながることへの理解を深める)
5.食べ物を話題にする子ども
(食べることはいのちを育む営みとつながることへの理解を深める)

 

 

 

・・なんだか文字がごちゃごちゃとした時点で、読む気が失せていませんか?笑

でも、内容はいたってシンプルです。

 

こういった子ども像を目標に、保育園ではそれぞれの月齢にあわせた『ねらい』があり、それをどう実践していくかという内容を計画するのです。

これは、保育園での食育の目標ですが、子どもは24時間保育園にいるわけではありません。なので、保育園と家庭との連携がとても重要なのです。

 

『うちでは、食育なんてそんな難しいことはできていません』と、思うお母さんもいるかもしれませんが、きっとそんなことはありません。

上に挙げた5つの子ども像を考えたとき、家庭で普段何気なくやっていることが、当てはまったりしませんか?

 

 

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『お腹がすくリズムのもてる子ども』には、子ども自身が「お腹がすいた」という感覚が持てる生活を送れることが必要です。そのためには、だいたい決まった時間に食事をすること、子どもが十分に遊ぶことなんかもポイントです。

 

『食べたいもの、好きなものが増える子ども』となるには、子どもが意欲的に新しい食べ物に興味や関心をもち、食べてみようと試みることができる環境をつくることです。

子どものことを考えながら、毎日今日のごはんはなににしよう?と考えていることも、食育につながっているのですね。

 

『一緒に食べたい人がいる子ども』。これは、子どもが一人で食べるのではなく、一緒に食べたいと思う親しい人がいる子どもに育つような環境をつくることが挙げられます。

我が家では、2人の娘が「ママの横に座る~!」と言って、四角いテーブルの一角に、3人ぎゅうぎゅうに並んで食べることが多々あります。

正直食べづらく、ゆっくり広々と食べたいと思いますが、これも子どもの食を育んでいるのかもと思うと、窮屈なのも少し我慢できそうです。笑

 

『食事づくり、準備にかかわる子ども』。“食べる”には、“食事をつくること”と“食事の場を準備すること”が必要ですね。それを楽しむことは、食べることを楽しむことにつながります。クッキングもこの辺りに該当してくるでしょうか。

食事づくりも準備も、正直自分でやってしまった方が早いこともあり、なかなか子どもにお手伝いをさせる機会が少なかったりします。だけど難しいことではなく、簡単なことから、やらせてあげる機会も必要かなと思います。

 

『食べものを話題にする子ども』。これは割と家庭でも取り入れやすいのではないでしょうか。食卓に並ぶ料理を見ながら、スーパーなどに並ぶ野菜を見ながら。テレビや絵本を見ながら。または家庭菜園や農業体験で食べ物に触れながら、など方法はたくさんありますね。

細かく色々と書きましたが、食育の一番の目標は『楽しく食べる子ども』です。

 

そのためには、お母さんも『一緒に楽しく食べる大人』であること。

それが一番の食育だと思います。

 

心や身体が元気でないと、食事をしたくないと思うときもあります。

でも、そんなときでも、食事をして元気をもらえることがあります。

食事から、またはそれを一緒に食べるひとから。

 

ぜひとも『食育』って難しいと構えずに。

普段なにげなくやっていたことが、“食育だったんだな”と思うだけで、なにか少し違って感じることがあるのではないでしょうか。

 

我が家の普段の食事風景は、お恥ずかしすぎてとても見せられたものではありません。

もっとこうした方がいいのだろうなと分かっていても、実際そんなにすべてがうまくはいかないものです。

だけど、ほんの一言の言葉がけや行動が、子どものこころや食を育むなにかになるのかもしれないなと思うと、昨日より少しだけ、気持ちを込めてなにかを伝えたいと思うのでした。