<font>銀座コージーコーナー×HAPIKU</font><br>食物アレルギーがあっても<br>安心して、楽しくおいしい食事を!

アレルギーには食物アレルギーをはじめ、アトピー性皮膚炎、花粉症、気管支喘息などさまざまな疾患があります。乳児期にあらわれやすく、離乳食を始める頃に心配になることが多い「食物アレルギー」について、管理栄養士の高木さんにお話を伺いました。

食物アレルギーの改善には
「生活指導」も参考に

食物アレルギーのあるお子さんは、アトピー性皮膚炎などアレルギーを複数持っていることが少なくなく、アレルゲンと関係なく皮膚に炎症やかゆみを起こすことがあります。
「私の息子も食物アレルギー以外にアトピー性皮膚炎と気管支喘息があり、薬だけの対症療法では根本的な解決につながらなかったので、食事をはじめとした生活指導を基本とする小児科を受診していました」と高木さん。
“健康に過ごすためには食事が第一”と考え、食事や睡眠のとり方、低体温を解消する暮らしの提案など、家庭で実践できることをアドバイスしてくれる医師の存在は心強い、と言います。

 

日本人に合った食生活と
暮らしを見直してみる

食物アレルギーのあるお子さんの離乳食の進め方について相談されることが多いという高木さん。最近は卵や牛乳も早いうちから食べるように指導されるため、不安になる保護者も少なくありません。また、いろいろな献立を試せない、といったお悩みも多いそうです。
そんなとき、高木さんは「ごはん、野菜、豆類、魚から始めていきましょう」と伝えているそう。豆類や魚が食べられない場合はごはんとみそ汁があれば大丈夫。また、お米のアレルギーがあれば、ゆきひかりなど低アレルゲンのお米もあります。
「私も息子の症状がよくならずに悩んでいたのですが、日本の伝統食を見直して、おかず中心からごはんとみそ汁を基本にした献立に変えていったところ、息子の喘息の回数が減り、肌の調子も良くなってきたのです」と高木さん。
アレルギーを改善する食事は、私たちの先祖が食べてきた食事――雑穀やお米などの穀類と野菜、そしてみそなどの発酵食品、どれもなるべく無農薬のもの――に答えがあると言います。
「牛乳アレルギーがあると、カルシウム不足を気にされるお母さんたちも多いのですが、昔の日本人はしらすや青菜、海藻、豆類、ごまなどからカルシウムを摂っていて、牛乳に頼らなくても丈夫でしたよね。そうお話すると納得してくださいます」(高木さん)
欧米化した食卓を見直してみることも、アレルギーを改善する方法の1つです。

 

「みんなと一緒」が無理でも
同じメニューは作れる

息子さんには小麦と乳製品にアレルギーがあったため、高木さんも息子さんを連れて、ピザを作る会に参加することを諦めた過去があるそうです。
アレルギーのあるお子さんは、お友だちの家でみんなと一緒のおやつが食べられないこともあるため、親としては「不憫だな」と思いがち。
でも、今はアレルギー対応食品のルーでシチューやカレーを作ったり、米粉麺を使ってパスタを作ったりすることもできます。また、グルテンフリーの粉でケーキを作るなど、お楽しみの献立もいろいろと作れるようになりました。
「基本はごはんとみそ汁です。そして、お楽しみ要素として現代の感覚に合わせたメニューを取り入れると日々の食卓も華やぐと思います」と高木さん。
できることに目を向けて料理を楽しんでみましょう。