甘いものが欲しくなる理由と身体への影響

陰陽五行の甘いものとは?

「甘いもの」と聞くと何を思い浮かべますか?

陰陽五行図の中の「甘味」は、本来、穀物類やかぼちゃ、さつまいもなどの自然の甘みがあるものを指します。多くの方が「甘いもの」と聞いて思い浮かべる「砂糖」は、自然界のサトウキビやビート(砂糖大根)を精製したものであるため、 とても強い甘味ともいえます。

前回の「おねしょと食の関係」でも触れましたが、1つのエネルギーが強くなりすぎると、相克(そうこく)といって、その働きを妨げようとするエネルギーが働きます。

「甘味」は五行の図では土のエネルギーである「脾」に該当します。この土のエネルギーが強くなると、水の流れを止めてしまうため、「脾」が水のエネルギーである「腎」の働きを妨げることになってしまいます。そうならないように、和食では昔から、砂糖の入った餡子を煮る時には最後に塩を入れ、「腎」に負担がかかり過ぎないようにする、また酸味が強いと、木のエネルギー「肝」が「脾」の働きを妨げてしまうため、酢の物には砂糖を入れるなどの工夫がされています。和食の中では、陰陽五行の考え方が自然と組み合わさり、バランスをとって今に伝わっているのです。

 

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