手づかみ食べが大切な機能を育てている!!<br>
<font>―作業療法士が伝える、食具の話</font>

作業療法士による「食具(食事のときに使う道具のことで、スプーン、フォークなどがあります)」に関するコラムがスタートします。
連載5回シリーズの1回目は、手づかみ食べの必要性についてです。
お母さんやお父さんにスプーンで離乳食を食べさせてもらうようになると、次は自分の手でつかんで食べるようになります。その手づかみ食べには、どのような意味があるのでしょうか。

とっても大切な時期、手づかみ食べ

手づかみ食べ、服も机も顔も全部汚れるからなかなかやりたくないですよね。でも、実はそれがとても大切なことなのです。手でぐちゃぐちゃにしているように見えますが、手のひらや指先で食べ物の硬さや弾力、大きさを確かめています。口の周りが汚れるのは、手と口の距離を測って、うまく口に入れられるように練習しているからです。初めは自分の手の長さや口との距離、食べ物の大きさの感覚もわかりません。手と口でもうまくいかないので、もちろんいきなり道具を使うのはとても難しいのです。手づかみ食べで、指先や手、距離感をしっかりつかめることで、その後の道具の操作に繋がっていきます。

 

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毎日毎食のお子さんを観察していると徐々に上手になっていく様子がわかると思います。汚す量も減り、手と口へ運びがうまくいき、指先が使えて、食べものの大きさが少しだけ調整できるようになったら、スプーンやフォークの出番になります。

 

もちろん粘土や砂遊びなどでも似たような機能は育ちますが、手づかみ食べの時期はまだなんでも口に入れてしまう時期でもあるので(ちょうど食べ物とそうでないものを分けている時期です)、それは避けたいですよね。そう考えると1日3回毎日行う食事は絶好のチャンスです。逆にもうその時期を飛び越えてしまったお子さんは、ぜひ粘土や砂遊びのようなしっかり手を使う遊びそしてそれにプラスして、ままごとで食べる動作などの遊びを一緒にとり入れてみてください。
お片づけがとっても大変だと思いますが、今の時期しかできないことですし、育児を楽しみながら育ちを支えていけるといいですね。

 

連載企画第2回目は、「いつから箸を持たせる?」です。

 

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