Q

白ごはんしか食べません

もうすぐ2歳になりますが、白ごはんしか食べません。1歳の頃までは少し偏りはあったものの、今思えばなんでも食べていた方だと思います。ですが、1歳頃に高熱が1週間ほど続き、食事があまりとれず、その時から今の状態が続いています。おにぎりもだめで、自分でも食べません。お味噌汁とねこまんまにしても、混ぜごはんにしても食べません。最近は雑炊を作ってみたのですが、口に入れる前に嗚咽がすごかったです。パンやうどんも払いのけられ、果物野菜は全くです。飲み物も、麦茶とりんごジュースは好きですが、野菜ジュースやオレンジジュース、スープ類も一切だめです。

量にもムラがあり、よく食べる時で子ども茶碗1杯、朝や夜は5口程で終わる時もあります。
そのせいか、夜もまだ何度も起きます。完母で育てており、断乳もしていますが、変わりません。肌もカサついているのは、栄養が足りていないのかとも思います。
義婆さんや義理叔母からお菓子を与えられ、アイスやチョコを好んで食べるようになりました。しかし、何も言えない環境にいるため、やめさせることもできません。

そもそも、食に全く興味がなく、大人が食べているものを欲しがったりもせず、手づかみをしようともしません。食に興味のない子に興味を持たせるにはどうしたらいいでしょうか。
お皿を変えたりしてもだめです。好きなキャラクターの海苔にしてもだめです。一緒に食べてもだめです。どれだけ褒めてもどれだけ楽しくさせようとしても、ごはんの時間が楽しくなさそうです。どうしたらいいでしょうか。
(もうすぐ2歳・男児)

A

白いごはんを食べることができているなら大丈夫、今いっときのこと、と気持ちを楽に。お子さんの全体的な健康状態を観察して様子をみましょう。

毎日お子さんのことを考えて頭を悩ませているお母さんの姿が目に浮かびます。がんばっていらっしゃるのですね。本当はいろいろな食材をバランスよく食べてほしいところですが、きっとお子さんの中で、「今は食べたくない」という気持ちがあって、食べないとお母さんは困った顔をするし、でもごはんの時間には食べなくちゃいけないし、ますます意地を張っているのかもしれません。2歳児さんによくみられる行動ですね。

「白いごはんしか」ということですが、「何も食べられない」のではなく「白いごはんは、食べることができている」という視点でとらえてみましょう。長期的な視野でみると、一生白いごはんしか食べない、ということではありません、一時のこと、と思って少し気持ちを楽にしてみましょう。とはいえ、「栄養が足りていないのではないか」「親戚が甘いお菓子をあげてしまうから…」というご心配は消えることはないと思います。

まず、「食べる」ということ以外の、毎日のお子さんの様子はいかがでしょうか?子どもが健康かどうかは、「食べて、寝て、遊んで、出して、笑顔があるか」という24時間の視点で見ていきます。夜はぐっすり眠れていますか?遊びこめていますか?排せつはどうでしょう?そしてお子さんは笑顔で過ごせていますか?その視点で見て、トータルで健康であれば、様子を見て大丈夫だと思います。ただ、水分が不足しないように、配慮してあげてください。水分不足にならないよう、甘いジュースや牛乳(牛乳は水分の代わりにはなりません。腎臓や肝臓に負担がかかりますので1日400ccぐらいまでにしましょう)ではなく、麦茶や白湯を与えるようにします。食事の時間はどのぐらいですか?だらだら食べに注意して、食べなくても、20分なら20分と決めて下げるようにし、お腹が空いたという感覚が身につくようにします。

また、周りの大人の方がアイスやチョコをあげてしまう、というのも悩みどころですね。これは裏技?ですが、「歯科検診で『虫歯があるから甘いものは控えるように』と言われてしまったので、今食べられないんです」と言ってみるのはいかがでしょうか?(言うタイミングがあればですが…)または旦那様やおじいちゃん経由でお話してもらって理解していただく、というのは難しいでしょうか…いずれにせよ、周りの大人の理解が求められるところでしょう。難しいとは思いますがぜひ勇気を出してお話されてみてください(もちろん、お母さんのストレスになるようでしたら無理することはありません!)

何をおいても、まずは大人が食事を楽しむこと。楽しく食べる大人の様子が心地よくて、ごはんの時間が楽しみになります。時には日常から離れて、お母さんと二人でお出かけした先で、「今日は特別よ」とお子様ランチを食べてみたり、お子さんのいるご家族と一緒に会食をするなどして、いろいろなものを食べている子どもと触れ合ってみるのも、とても良い刺激になります。ごはんだけでなく、おかずもおいしそうに食べるお友達やお兄ちゃん・お姉ちゃんの様子を見て、食べる楽しさや「食べられるってかっこいい」という気持ちを引き出せるかもしれません。

ご心配が続くようでしたら、お子さんのことをよくご存じのかかりつけ小児科医や、役所の保健師さんにご相談を。「子どもの食事相談室」などの相談日を設けている自治体もありますよ。どうか、お母さんの気持ちが楽になりますように、心から応援しています!

(グローバルキッズ園長・看護師)